パイレーツ・オブ・カリビアン

 敵も味方も微笑ましい人が多くてそれなりに楽しめましたがあの微笑ましい面々が殺したり殺されたりっていう命のやりとりをしてるのかと思うと多少ブルーにもなりますでございます。内容が大したことない分キャラを立たせなきゃいけない筈なのに、戦ってるシーンも長くてキャラも立たせきれなかった印象です。そのせいで全てに関して中途半端。そんな展開に!っていうような自分の予想を上回る面白さは皆無でした。その代わり自分の予想を上回ることがなかったわけじゃありません→不死身の相手だってわかってんのに船ぶつけて戦えとかいってお前らアホかと、止めろよ。
 ジョニー・デップもカッコイイというかお前明らかにラリってんだろ(・∀・)という、まるで窪塚洋介に対するような生ぬるい視線でしか見つめることが出来ませんでした。惜しい。オーランド・ブルーム指輪物語と比べて劣る。惜しい。ヒロインの人は吹き替えでちょっとムズムズした。惜しい。ジョニー・デップの吹き替えをやった平田さんは、どういう方向にこの役を持っていって表現したいのかが明確に伝わってきて好感が持てました。平田さんが演じてる船長はラリってるようには見えなかったよ。もしかしたらそれって厳密な意味で言うと失敗なのか…?
 子供騙しなのか大人向けなのかどちらにも徹し切れなかったのが名作にまで昇華されなかった原因のような気がします。よって良作ぐらい。ジョニー・デップが演じたから良かったけど、企画脚本段階であの船長の描き方は失敗だと思います。どうせ娯楽映画なんだからもっと突き抜けろよ!中途半端なことすんな!